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産地レポート

広島レモン

1.JA広島果実連の紹介

広島県果実農業協同組合連合会(愛称JA広島果実連)は、昭和23年に広島果実販売農業協同組合連合会として発足したのち、昭和31年に現在の名称に変更しました。生産・販売の両面にわたって指導を行い、今日まで県内の果実生産者の皆さんの生産販売のサポートを行っている、果実専門の農協です。

JA広島果実連の本所(=企業でいうところの本社)は、県庁所在地・広島市になく、人口三万人弱の竹原市の更にはずれの忠海(ただのうみ)というところにあります。なぜなら、忠海は、広島の柑橘栽培が盛んな瀬戸内沿岸地域のほぼ中心に位置し、港があって鉄道があります。昔は、島で栽培した柑橘を船で忠海に運び、そこから鉄道で全国へ配送していたそうです。そんな広島の柑橘を見守ってきた忠海は、瀬戸内海の島々が一望できるとても景色の良いのんびりとした所です。

「流通・消費を取り巻く環境が大幅に変化し、さらに国際化の波も押し寄せ、衰退の一途をたどる日本の農業。その流れを食い止める事は至難の業ではありますが、日本人が作る安全安心な農産物。それを生産してくださる生産者の皆さんの生産意欲が湧き、経営の維持発展が図れるように、販売努力を続けていきたい」と販売部東京支所の方は仰っています。

2.広島レモンの歴史

安心・安全をモットーに広島県基準に沿って栽培され、JA広島果実連および会員JAの管理下で販売されるレモンを「広島レモン」と呼びます。

明治6年、静岡県熱海市に湯治で訪れた外国人が種を蒔いたのが、日本におけるレモン栽培の始まりと言われています。(※諸説あり)
その後、広島の農家が、明治31年和歌山から購入したネーブル苗木の中にレモンの苗木が3本混入していたものを植えたのが、この「広島レモン」栽培の始まりです。

レモン栽培が本格的に盛んになったのは、終戦後で、昭和22年にはレモン価格が高騰しました。しかし、昭和39年の輸入自由化に伴い、価格が暴落し、一時は輸入レモンに押されたものの、昭和50年以降輸入レモンの防カビ剤が問題になり、国産レモンが再評価された事により、再び注目が集まるようになりました。
寒波災害やかいよう病などに苦しめられた辛い時期を経ながらも、消費者からの「夏にも国産レモンがほしい」という声に応えるため、P‐プラスという特殊包装資材により、夏季の販売が可能になりました。現在、生産量1万トンを目標に生産拡大に取り組んでいます。

3.なぜ広島でレモンなのか

広島県はレモンの生産量日本一です。
平成25年の農林水産省データによると、広島県が実に日本の生産量の約6割を占めています。続いて愛媛、和歌山・・と瀬戸内周辺の三県で、実に日本のレモン生産量の約9割近くを占めることになります。
ではなぜ広島?なぜ瀬戸内なのでしょうか?

レモンは「寒さ」にも「雨」にも弱い果実なので、栽培には「温暖」かつ「少雨」な土地が適していると言われています。「温暖」といえば、沖縄や九州といった地域を思い浮かべますが、雨や台風が多いのはご存知の通りです。
一方、北の地域は雨は少ないですが、気温が低すぎて「温暖」とは言えません。

そのような中で「温暖少雨」の条件が揃っているのが、古くから柑橘類の栽培が盛んな瀬戸内地方であり、レモン栽培に最も適した土地と言えるわけです。

広島県内には「JA広島ゆたか大長選果場」と「JA三原せとだ選果場」という二大産地があります。この二大産地で広島県全体の80%以上を栽培しています。

レモン豆ちしき

レモンに関して知っているようで知らない豆知識をいくつか紹介します。

◎レモンは実だけでなく、枝や葉からもレモンの香りがします。
 →葉の表面に無数ある点(油胞)に香りが詰まっており、
  葉を折ったり曲げたりして油胞を破ることで爽やかな香りを発します。

◎レモンの枝にはとげがあり、実は収穫がかなり大変なのです。
◎レモンには「グリーンレモン」と「イエローレモン」がありますが、どちらも同じ品種です。
 気温の低下に伴い、グリーンからイエローへと色付いていきます。
 グリーンレモンは香りがとっても良く、イエローレモンは果汁がたっぷりなのが特徴です。
◎ハート型や星型の型枠レモンがあり、イベントや外食用等に出荷される人気商品です。
 →6月末から7月初旬の、実が小さいうちにハートや星の型に入れて育てることで、
  大きくなった時にはハートや星形になります。

4.レモンの栽培方法

レモン栽培は苗木業者に苗木を作ってもらい、それを植えることから始まります。苗木を植えたからといって、すぐに実がなるわけではありません。レモンは、上手くいけば3年目くらいから実がなり始めます。しかし、最初は肌が荒く商品性が低いため、売り物には向きません。商品性の高い果実で、収量を確保できるようになるには、大凡10年くらいかかると思った方がいいようです。その間は、水をあげ、病害虫の予防や駆除(防除)をしてじっくりと育てていきます。

満開期
5月下旬~6月上旬 花がつきます。
つぼみの間は紫色ですが、花が開くと中は真っ白で裏側はうす紫になっています。
幼果期
6月下旬あたりから青い実が目につき始めます。
それから8月頃にかけて肥大が進みます。
収穫期①:グリーンレモン
10月中旬ごろからグリーンレモンの収穫・出荷がはじまります。
55mmサイズ(Mサイズ)を超えたものから収穫し、小さいものはそのまま残しておきます。
残された小さい果実が、肥大しMサイズを超えたら順次収穫します。
秋が深まり、気温が低下してくると、緑が抜け黄色く色付いていきます。
収穫期②:イエローレモン
12月末から1月初めごろになると、完全にイエローになります。本格的な冬になると寒波被害が心配になりますので、年末年始にはMサイズ以上のレモンを出来るだけ収穫するようにしています。
冬の間は、気温が低くレモンの肥大化が止まってしまいます。春が近づき暖かくなると、再び肥大が始まり、3月中旬以降、収穫量が増えてきます。4月末までにレモンの収穫はほぼ終了し、5月中旬まで出荷していきます。
ちなみに、レモンの木は2m50cmから3mくらいになるものもありますが、それぞれの農家さんの作り方によっても高さは変わってきます。
レモンの貯蔵
長野貯蔵:2月~4月にかけて貯蔵向けレモンの荷受けを行います。同じJAグループの長野県のりんごの冷蔵庫をお借りして、6月~7月にかけて出荷するレモンを貯蔵します。りんごのシーズンが終わり冷蔵施設が空いている期間に、レモンの貯蔵を行うとともに、長野の皆さんに選別出荷作業もお願いしているそうです。
P-プラス貯蔵:1月~3月に収穫したものをP-プラス(鮮度保持フィルム)で個装し、7月以降の出荷を目的に、冷蔵施設で貯蔵します。この包材には目には見えないほどの小さな穴があいており、レモンの呼吸を調整しています。この穴は同じ柑橘でも種類によって異なります。

5.広島レモンのこだわり

広島レモンのこだわりと言えば、中晩柑類の暦(※)を使っているところが多い中、レモン単独の暦を使っていることが挙げられます。
(※暦・・・年間を通した栽培スケジュールのようなもの。)

JA三原では半分以上が特別栽培となっていて、県慣行基準の化学農薬半分以下、化学肥料(窒素成分)半分以下という栽培をしているレモンもあります。
JA広島ゆたかでも、特別栽培はとっていないものの、中柑晩類の基準より少ない農薬で栽培を行っております。

輸入品との大きな違いは(栽培中ではなく)収穫後の農薬を一切使用しないことにあります。
広島レモンの特徴は何といっても「防カビ剤を一切使っていない」ことにあります。そのため、料理には皮まで安心して使えます。


また、広島レモンは露地レモン(グリーンレモン・イエローレモン)、貯蔵レモン、施設(ハウス栽培)レモンと、年間を通して出荷されていますので、この年間供給は大きな特徴と言えます。

6.取材を終えて

今回の取材のため、広島の二大産地を訪問させていただきました。
まずは何といっても瀬戸内の景色の素晴らしさに感動。
島と島を渡す橋や、行き交うフェリー、穏やかな海、そして緑の山々に見事に映えるレモンの黄色。どれを取ってもまるで絵画のように美しい自然が溢れています。いつまでもここにいたいと思わせるような瀬戸内でした。

山の斜面にレモンやみかんの木が続いていて、高齢の生産者の方が多いと聞きました。そんな環境の中、皆さんが、時間をかけて(レモンの収穫期は長いのです)大切に大切に収穫したレモンです。イエローレモンは勿論、香りが良いグリーンレモンも季節や料理の種類に合わせて皆さん使い分けてはいかがでしょうか?
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